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点が繋がった話

かなり前に、点と点とがつながると…という題で文章を書いていました。

見返したら2021年10月に書いていて、もう3年以上前なことに時の流れの早さを感じます。


点がたくさん集まって、線になる瞬間も何回か経験して…

教わったことが今も活きているんだなぁとなんだか嬉しくなりました。


今日は3つの点が並んで線になり、「なるほど!」と腑に落ちたお話です。


①ある男の子のお話

先日、来所時から元気のない子がいました。

仲のいいお友達が学校をお休みしてて…などの理由もありましたが、そのまま床に寝そべっていたので、私も隣で寝てみました。


ぽつりぽつりと話してくれたのが

  • 最近何もなくて刺激が足りないから元気が出ない(感動すること、ワクワクすることがない)
  • 自分に必要なパワーが足りない

ということ。


直近の出来事だけでなく、いろんなことが積み重なって心が折れかけているなぁと感じました。


毎日嫌な出来事があるわけではないと話していたし、こちらから見ていても表面上ある程度楽しそうに過ごしている日が続いている。それでも何かが欠けていて、エネルギーが枯渇している。


そんな気持ちを話してくれたことがありがたいなぁと思いました。



②ある女の子のお話

今度は私が経験した話ではなく、スタッフから聞いたお話です。


自分で「勉強ができない」と感じているその子は、普段は話題に出さないのですが、そのスタッフが一人でいるのを見かけるとふらっと近づいてきて「勉強できない」とポロっとこぼす、ということが続いていたそうです。


ある日、その子が勉強をしないといけないと思っているけれどできない、という思いをスタッフに伝えるときに使ったのが


「やらなきゃいけないと思うんだけど、勇気が出ないんだよね」

という言葉。


その言葉にはスタッフも救われたと話していました。



③スタッフのお話

救われた、と話していたスタッフは、そこに「やる気」ではなく「勇気」という言葉が使われたことにハッとさせられたと教えてくれました。


ちょうどそのとき、仕事の中にある「書類を確認する」「メールを読む」などの情報と向き合う業務に対して、どうしてもパッと取りかかれないときに、「なぜだろう」と考えていたそうです。


一般的には「やる気がない」という言葉で片付けられがちですが、仕事が始まれば一生懸命取り組んでいて、やる気はあるんだよなぁと思っていた。

そんなときに「勇気が出ない」という表現を聞いて、自分の状況にもあって救われた、とのことでした。


その話を聞いてからは「えいっ!」と勇気を出すと情報と向き合える、と教えてくれました^^



やる気と元気と勇気

スタッフから②③の話を聞いて、やる気・元気・勇気はよく並べられる言葉だという話になり、だとしたら①は元気が出なかった話なのかな、と思いました。


何に取り組む時も、もちろん「やる気」は必要です。


でも本当はやる気だけじゃ足りなくて、心のエネルギーとなる「元気」と、そのことに向き合うための「勇気」が必要で、3つのバランスが取れて初めて動き出せるんだなと感じました。



個人的に怖いなぁと思ったのは、やる気ばかりが注目されがちだと感じること。


自分が上手く動けない時には「やる気出さなきゃ」と思うし、周りから「やる気がないならやらなくていい」と言われてしまうこともある。


でも本当はそのときに足りていないのは、元気かもしれないし、勇気かもしれません。


やる気と元気と勇気は、きっと溜める必要のあるエネルギーが違くて、いつまでたっても違うエネルギーばかり溜めようと頑張っちゃう、みたいなことが起こっていたら嫌だなぁと思いました。



この文章も、私の中で「書きたい!」というやる気があって、文章を書く元気もあって、でも書き始めたら自分の頭の中と向き合って言葉にしていく作業があると思うと勇気が出ませんでした。


でもこの3つに分類できると知った後だったので、「えいっ!」と開いて書き始めたら、勢いでここまで書けています(笑)



自分のことだけでなく、子どもたちやスタッフ、日常的に周りにいてくれている人たちが立ち止まっているときに、「今どのエネルギーが出てこないのかな?」と丁寧に見て、「私には何ができるかな?」と考えられる人でありたいなと思います。




池之上

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