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アイ・メッセージ

アイ・メッセージをご存知ですか?

アメリカの心理学者トマス・ゴードン博士が提唱したコミュニケーションの方法です。

具体的には「私」を主語にして、自分がどう感じているのかを話すというもの。



対の言葉としてユー・メッセージがあります。

「あなた」を主語に話すものです。


アイ・メッセージの方がいいのはなぜ?

どちらの言葉も学生の頃に知ったと思うのですが、必ず一緒に言われたのは、「ユー・メッセージよりアイ・メッセージを使う方がいい」でした。



理屈としてはわかります。



「ユー(=あなた)」を主語に持ってくると、

  • 【あなた】が〇〇して(命令)

  • 【あなた】が〇〇した(非難・説教)

などの伝わり方になる場合があり、意図せずとも「責められた」と感じさせてしまいます。


一方、「アイ(=私)」を主語に持ってくると、あくまでも【私】の思いや感情を述べているだけで、それを相手がどう受け取ってどう動くかは、相手次第です。



ですが最近、私がアイ・メッセージを使う理由は、この理屈とは別のところにあると感じています。


ユー・メッセージでは伝わらない何か

これを一番感じたのは、子どもたちの行動が怪我につながりそうな時でした。



「それをしたら怪我をするよ」というのは簡単ですし、咄嗟に出る言葉としてはよく使います。

ですが、「先生には関係ないよ」と言われたこともあります。確かにそうです。


その子が怪我をしたところで私が痛いわけではないですし、(安全管理の責任などは置いておいて)特に問題はないのです。



でも「怪我するよ」と声をかける理由を考えると、責任問題とかではなくて、「怪我をして苦しむ姿を見たくない」という【私】の気持ちからです。


この【私】の気持ちの部分が一番伝わってほしくて、アイ・メッセージを使っています。

さらに言えば、みんなが大切だからこそ声をかけているというのは、私自身も常に忘れず意識しておきたいところです。



極論、私のエゴなのです(笑)


子ども同士の会話

子どもたちが話しているときにも、アイ・メッセージとユー・メッセージのどちらを使うかで、話の方向性が全然違うなと感じます。



が、必ずしもアイ・メッセージを使ってさえいれば平和というわけではありません。

自分が使ったら今度は相手のアイ・メッセージも聴く必要があります。



【私】はこう思っている

 ↓

【あなた】はどう思っているのか


というやりとりが必要なことが、コミュニケーションの難しさだなと感じています。


伝えてもらえる関係性

私も子どもたちに伝えるだけでなく、一人一人のアイ・メッセージを聴いていきたいです。



そのためにはまず、アイ・メッセージの伝え方を私自身が実践していくべきだなと思っています。


さらに、アイ・メッセージを伝えたら受け止めてもらえる、という安心感のある関係性を築いていかなければなぁと思います。



休校期間で子どもと関わる時間が長い今、普段以上に一つ一つの会話をに丁寧に大切にしていければと思っています^^



池之上

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