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子どもたちとの会話で思うこと

日々、子どもたちが何気なく発する言葉にハッとさせられたり、素敵だなと思ったりすることが多いです。


先日もある子どもがゲームをしながら口にした2つの言葉が忘れられず、書き留めたいなと思いました。


「逃げるが勝ち!人生は逃げでできている。」

戦争するゲームをしながらひたすら「逃げる!」と言っている中で出てきた言葉です。


“人生”という言葉にそこまで深い意図はないのだろうと思いながらも、噛み締めてしまいました。



「逃げるが勝ち」はよく聞く言葉ですが、改めて意味を調べてみました。


逃げて、その場は相手に価値を譲るほうが、大局的には勝利を収めることにつながる。形勢が不利とみたら、むだな抵抗をするよりも、とにかくその場を逃れるにかぎる。(コトバンクより)



人生が逃げでできているかは人それぞれだと思いますが、少なくとも私の人生においては、“逃げ”が占めている割合が大きいです(笑)


学生時代は、逃げること=弱いこと・悪いことという考えを持っていた時期もありましたが、今は逃げずに折れるほうが後で大変だなぁと思っています。

私にとっては、頭の片隅に逃げ道を一つ置いておくのは大切なことです。



そんなことを考えさせる子どもの言葉…すごいです。


「嫌いっていうのは苦手ってことでしょ?」

これは、遊び方が何パターンかあるゲームをしていた時のこと。


私に「俺、かくれんぼ(というモード)好きなんだよね!」と教えてくれたAくんの発言を受けて、Bくんが「俺は嫌い。クラシック(というモード)の方がいい。」と反応していました。


この後さらに会話は続き、

Aくん「嫌いっていうのは苦手ってことでしょ?」

Bくん「あ〜そうかも。俺は苦手。」

と話していて、いろんなことを考えさせられました。



まず、自分の好きなものを「嫌い」と言われるのは心地いいことではありませんが、好き嫌いは人それぞれですし、押し付け合うものではありません。


Bくんはしっかり“俺は”とつけていて、相手を尊重しつつ自分の気持ちも述べているのが素敵でした。



そしてそれに対する「嫌いっていうのは苦手ってことでしょ?」という返答。


もちろん嫌いと苦手は全く同じものではありませんので、いつでも使えるわけではありませんが、相手へ伝える言葉としては優しい言い換え方でした。


「嫌い」と言われたことに反応するのではなく、その意図を考えて返せること。

大人だって難しいのにさらっとできるのが本当に素敵で、思わず「なるほど!」と呟きました(笑)


さらに言えば、それを「あ〜そうかも。」と受け止められることもすごいなと思っていて、この2人の素敵な関係性を築いている瞬間に立ち会えた気がしました。


言葉のキャッチボール

日常生活において、私たちは当たり前のようにさまざまな言葉を使いますが、大抵の言葉は受け取る相手がいます。


会話はよくキャッチボールに例えられますが、相手と1対1で投げ合うとは限りません。

(良くも悪くも)独り言のように落としても拾う人はいるし、他の人に向けたものが違う人に渡ったりもします。


そして、同じボールでも受け取り方は人それぞれです。

悪意も善意も真逆で捉えられることがあるし、想像以上に深く捉えられてしまうこともあるし。



そのように考え始めると、言葉を発することがちょっと怖くなることもあります。


でもそんな時に、とにかく自分の気持ちをまっすぐに込めた子どもたちの言葉を聴くと救われます。

子どもたちの言葉を勝手に拾える環境にいられることを幸せだなぁと思っています。


きっと子どもたちが意図していない部分まで考えてしまっている私ですが、それでもいいやと思いながら、私自身もまっすぐで温かい言葉を届けられるようになりたいと思いながら、みんなとの会話を楽しんでいきたいです^^




池之上

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